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We Love SOARING 2009


1988年版から制作を始めたグライダー・カレンダーですが、最近はデジタル写真を使っています。特に最近は、カメラ自体の進歩もさることながら、現像ソフトの能力向上が著しいように思います。
空が背景であったり、空が対象であったりする写真では、スタジオ内での撮影と異なり、例えば晴れていても、視程がいまいちだったり、逆転層が強かったりして、なかなか完璧な光に出逢うことはありません。
でも、現像ソフトの進化によって、「こうであったらなぁ」というところへ、かなり近づけることになりました。大昔の暗室での大伸ばしプリント作業に似たことをパソコンで行います。部分処理などできることが大変助かっています。
しかし事後処理をしすぎると、写真の「真」はどこにあるんだい、ということになりかねません。それについては、「作家の心の内にあるんだよ」と答えることにしています。どんな作品も、撮れちゃったではなく、「こうあって然るべき」を思い描くことが起点だと思うからです。
「できる・できない」「する・しない」の峻別は、VFRの鉄則のように思いますが、同じようなことを写真処理でも感じるのです。

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サイズは340mm×450mm。表紙+各月1枚・計13枚の写真で構成しています。
料金は通常1冊2,200円(送料別)ですが、10部以上ご注文いただくと1部2,000円にディスカウントし、送料も無料でお送りします。

10部以下のご注文には、パッケージ料を付加した以下の送料が必要です
関東・信越・南東北・北陸・中部=840円
北東北(青森・秋田・岩手)・関西=940円
中国(岡山〜山口)=1,050円
四国=1,150円
北海道・九州=1,260円
沖縄=1,360円


代表者の名前(ふりがな)、郵便番号、住所、電話番号、購入冊数、宅配便での希望配達時間を忘れずに!


また、日本滑空協会を通じて10部以上ご注文があった場合は、売上の一部を世界選手権派遣支援金として寄付しています。ぜひクラブでおとりまとめいただき、ご注文ください。

滑空協会を通じて注文される場合は、代表者の名前(ふりがな)、郵便番号、住所、電話番号、購入冊数、宅配便での希望配達時間を明記し、ハガキかFAX、E-mailでご注文ください。

〒105-0004 東京都港区新橋1-18-1 航空会館内
 日本滑空協会  FAX:03-3519-8075番 e-mail:jsa@japan-soaring.org




表紙 Schempp-Hirth Discus CS / JA219F
クリスマス・イブの日でした。冬季には飛べない山の滑空場から大利根に降りてきたDiscusが飛んでいました。成田や羽田へアプローチする旅客機のことを考えないですむならば、成田特管区から南へ、おそらくは房総半島の突先の館山へさえも行けそうな雲が連なっていました。一方、南西の空には、雲の陰が次の雲に伝わるような現象が見え、ちょっと感動的でした。それを強調するために機影をシルエットとし、空の調子を深く濃くして一層のメリハリを出しました。どこからかサンタクロースを乗せたトナカイが舞い降りてくる、そんな予兆が描ければいいのですが‥‥。


1月 Schleicher ASW 28 / JA28MN
年が明けて関宿に行きました。わが国に最初に導入された15mスパンのASW28が飛ぶというので、曳航機をカメラシップに使わせてもらいました。ASW28のパイロットは、このフライトが本機初搭乗、初被写体。撮影機側も本格的空撮は初めてということで、後席には取り外してあった操縦桿をつけてもらいました。でもまぁ、なかなか堂に入った1コマが撮れました。絵の中の機体の縦横のラインがピシッと出たことが、翼の曲面を表現する階調が残ったことと相まって、主翼の形状を伝える力になったように思います。背景には筑波山。


2月 Rolladen Schneider LS 4-b / JA22WP
学連関東大会の1コマ。冬の鋭い光を受けて離陸する機体が輝いていました。現像ではデジタルならではの手法を使い、そこを強調します。すると、午後の色合いキャノピーへの雲の写り具合がとても写真的です。そういえばこれから数ヶ月後、板倉から大利根へ連日飛来して次々と銀賞50kmを達成し、ちょっとしたニュースになったのもこの機体でした。


3月 Rolladen Schneider LS 8-18 / JA218K
Ka8で名をはせた日大航空部も、いまや主力機はLS8、しかも18m、しかも2機。そのうちの1機に飛んでもらい、主翼の長さを強調する空撮をします。旋回の内側に入り、最大限寄り、持てる一番短いレンズを使います。関わる全員が空撮に集中し意味のない挙動を見せなければ、16mm(実効24mm)といった短いレンズが使えます。それはまた、背景の関東平野の広がりをも伝えてくれます。


4月 Rolladen Schneider LS 8-18 / JA11AA
南アルプス上空のLS8-18。撮影機はややスタックダウンし、雲と雪山をあしらった清浄感のある青空に機影をとらえました。シャドーになる機体下面は、雪の照り返しを受けて明るくなります。ちょっと凝ったライティングのようで、この季節の山岳ソアリングの面白さにひと味加えています。こういう写真が撮れると、撮影者自身もピュア機でこうしたエリアに行ってみたいと強く思います。


5月 Schleicher ASK 13 / JA2403
5月中旬、久住の山岳滑翔大会に行ってみました。もとより久住は美しい滑空場ですが、季節柄最も華やかな若い草木にあふれていました。そこに赤いASK13です。そのことだけで、絵になったと思いました。久住では、ダイニーマ索を装備したピカピカのTOSTウィンチも導入されています。新しい時代が定着してほしいと思います。TP12でも久住にふれる予定です。


6月 Schleicher ASH 25M / JA2960
シュライハーの本格的オープンクラス機が日本にも登場しました。ASH26と同じ52hpロータリーのパワーユニットをインボードに装備したSL機です。ASH25のスパンは、オリジナルは25mでしたが、45cmのウィングレット装備により25.6m、あるいは26mのものも作られています。本機は25.6m。95年の新登場時のベース価格は234,000DMという超高級機です。オーナーは海外での飛行歴が長い方ですが、わが国でどんな運用がされるのか、注目です。


7月 LET Super Blanik L 23 / JA2481
白い機体ばかりですと、写真的にはカレンダーも飽きてしまいます。色の塗装された機体か、あるいはピカピカ光る金属機がほしくて、夏真っ盛りの岡崎滑空場に行きました。市内を貫流する矢作川にある滑空場です。土手の上から、メタリックの輝きを十分にとらえることができました。10年以上前に訪れた時は、くの字に曲がり、離陸滑走開始時にはウィンチが見えなかったここの滑走路も、やや幅広くなって使いやすくなったようです。それから1ヶ月半ほど経った頃、岡崎市の集中豪雨がニュースになりました。いわゆる土手の中段という位置にある格納庫が、昔洪水によって水没して所属機に大きな被害が出たことを思い出し、心配しました。


8月 Scheibe SF-25C / JA2168
北海道はいかにも広い、それを実感させる石狩平野。石狩川の川面には豊かな正対風が現れており、このエリアの特徴である三日月湖も散見できます。眼下に新篠津の細長い1,000m舗装滑走路。舗装端からさらに500mのオーバーランを経て、ウィンチが置かれています。ちなみに札幌航空協会の格納庫は、このSF-25Cファルケの右翼端の先、緩やかなスーパー堤防を越える坂道を降りたところにあります。こうした滑空場で、「定年後の逞しい若者」が活動しています。



9月 Grob G102 Club Astir IIIb / JA01BG
秋の中航連合宿の1シーン、飛騨エアパーク上空のアステアIIIb。台地上の滑走路の先は小さな谷になっていて、向こうからのアプローチでは時折思わぬ乱流に遭遇します。+10km/hの増速進入をしたいところですが、このRWY28は目に見える下り坂なので、やや勇気を要します。さて、右翼端の先から山中へ大きな谷筋が走っています。山脈に行き道を塞がれるような風景ですが、それが穂高と乗鞍の間にある安房峠。数年前にトンネルが抜け、松本方面との往き来が随分楽になりました。また、名神高速・一宮と北陸道・福光を結ぶ東海北陸道も全通し、飛騨は随分近い場所になりました。


10月 DG-Flugzeugbau DG-505 Elan Orion / JA505G
中京圏はわが国の航空機産業の一大拠点です。特に航空自衛隊岐阜基地は、空自機やその搭載機器などの試験を行う飛行開発実験団が置かれ、また川崎重工が隣接してあり、何かと新しいニュースがある場所です。07年には海自次期哨戒機のXP-1が初飛行し、そして 間もなく空自次期輸送機C-Xが初飛行します。そんな基地で週末にグライダー活動をする中航連岐阜支部には、航空機産業に関わるメンバーが多いことも特徴のひとつでしょう。DG-505が夕陽に向かって離陸します。翼下面の陰のトーンの変化が、いかにも層流翼を物語っています。


11月 Schleicher ASW 15B / JA2161
初飛行が1968年というシュライハー初の量産プラスチック機、ASW15はもはやクラシック機というよりビンテージ機といった域かもしれません。骨董の意味に希少価値が含まれているような気がするからです。W15のオリジナルは、垂直尾翼中程に配された全遊動の水平尾翼に特徴をもち、当時のStdクラス規定により、水バラストも、引込脚もなく、FRPサンドイッチの中身には発泡剤ではなくバルサが使われています。クラス規定の変更により改良されたのがこのW15B。訪れた氏家滑空場の空は、微弱な前線があるのか、多様な表情を見せていました。雲間から漏れる光を前面に出し、自然現象の奥深さを喚起できるようにしたいと考えました。


12月 Grob G102 Astir CS / JA00YH
コンバージェンスによるものか、きわだった雲の連なりが見える冬の板倉です。このアステアCSは、77もJeansも付記されない最初のCSで、後のアステア・シリーズのようには機首形状が尖っていません。シーラスのライセンス生産を行ったグローブが、独自に開発した最初の量産機でもあります。設計者エップラーは、翼面積を12.4m2と比較的大きくとり、低速での良好な特性をCS(クラブ・スタンダードの意)の名のとおり意図したのでしょう。
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