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TP10発行案内


TP10発売開始のお知らせ

長らくお待たせしましたが、6月24日、ついに発売開始いたしました。
AIRWORKSダイレクトでのご注文はメール/FAX等で承っております。ご注文方法はこちらのページ(ご注文について)でご確認下さい。

書店における販売につきましては、羽田ブックスフジ、新橋航空デパートホーブン、神田書泉グランデ、大阪梅田ジュンク堂書店大阪本店でも入手可能となります。本書取扱書店については、こちらの取扱店一覧をご覧下さい。
ぜひ手にとってご覧下さい。

TPの読者の皆様へ

 さて、前号の発行からすでに3年も経ち、小誌の存在も皆さんのご記憶から限りなく薄れてきた昨今ではないかと思いますが、次号発行の準備を進めております。現在、誌面の85%ほどが出来、執筆者の皆さんに校正をお願いしたり、写真や図版の説明など、追加の原稿を依頼したり、広告の営業を行っている最中です。また、この連休を最後の取材として新たな記事を作ります。

 発行が長く中断した大きな理由は、航空自衛隊50周年に係わる400ページを超える大冊の写真集『JASDF TODAY』の制作に、まるまる2年間を費やしたことです。1冊の写真集のためにのべ82カ所の取材に行く、などということは二度とないことでしょうし、長期間1冊を仕上げることで大きなエネルギーを費やしました。

 再起出来るというころ、滑空界は連続的な事故に見舞われました。具体的な対応策が何か必要だと考え、全国のグライダークラブに呼びかけ、ご協賛を頂き、低価格のガイド本、新版『滑空への招待』を作りました。本書は1万部を超える発行となりました。多くの人がこの面白いスポーツに興味をもってくれることを願っています。

 昨年2月には国際的に定評のあるライヒマンの『クロスカントリー・ソアリング』日本語版を発行しました。おかげさまで先頃1,000部の完売となりました。第2刷り増刷については、200部のバックオーダーが集まった段階で進めることに致します。どのクラブでも世代が変わり、持続する人には技量の向上が見られると思います。練習許可証の人たちがソロに出る頃には、本書を必読指定図書にしていただくほどの価値があると思っています。そして増刷を可能にするご予約を、ぜひクラブ内でお取りまとめ下さい。増刷発行前の先着200部の予約には、小社直接販売分にかぎり1,000円の割引を考えています。

 また昨年10月には鈴木啓文著『あふたー・もぐら・そろ』を刊行しました。ソロから動力機実技試験に至るフライトとクラブライフを書き綴ったものですが、本文の流れに沿う形で、航空の運用に係わる多様な解説を「ト書き」のように添え、非常に中身の濃い1冊に仕上げたつもりです。日本航空機操縦士協会の機関誌でもご好評をいただきましたし、滑空機上級、動力、飛行機陸上単発を問わず、実技試験の口頭試問に非常に参考になると思います。日本の空を自分のものにする、グライダーにおいてはクロスカントリーをするということですが、本書にはそこにも通底するヒントがいくつもあると思います。ぜひご一読下さい。

 編集者・制作者としては、上記のどの刊行物も、TPの各ページを作っている意識と全く変わらず、TPと同じスタンダードを維持したつもりです。しかし熱烈な読者にとっては、やはりあの形でなければならない、とするものがあるのでしょう。遅ればせながら、その期待に応えたく思います。
 また、原点に返る意味で写真を軸に誌面を組んでいます。カラーページ(80→104ページ)も総ページ数も増やし(+16ページ)たものにする予定です。
 定価は従来通り3,900円(予価)とさせていただく予定です。

 なお、5月連休まで取材、その後に編集・校正、5月下旬に印刷所に入稿、というスケジュールで進行すれば、6月下旬の発行となります。

 いつも通り、発行前のご予約には少し割引をいたします。お早めのご予約をお願いいたします。
 以前より頂いたご予約につきましては、二重発送を防ぐため、その都度お名前・ご住所をソートして確認しています。
 ご住所など変更がある方は、ぜひご一報下さい。  

 最後になりましたが、TP10の発行につきましては、いましばらくのご猶予をお願い申し上げますとともに、これからも一層、見応え、読み応えのある誌面づくりをいたしますので、ご期待下さいますようお願い申し上げます。





TP07/10の内容ご紹介

KEEN EDGE
 滑空に係わる写真家として、最も楽しみなのは、日本の脊梁山脈の中に入り込んでソアリングをする最先端の人と機体を空撮することです。翼端からほとばしるパイロットの気迫。素晴らしい山岳風景の中で、それを実見して味わうことなど、そう多くの人が出来ることではありません。2006年の5月の連休は、過去最高の撮影成果がありました。日本滑空協会公認カレンダー2007年版にその成果を反映させましたが、撮影フライトの内実は、すべてが二重丸であったかどうか。断言するには心許ないものもあります。KEEN EDGE、すなわち最先端を意味する鋭い刃です。刃物は間違うと怪我をするということでもあるでしょう。おや、と思ったことを記憶の薄れないうちに書き留めておきました。



Ohotone Kids
 昨年、大利根のJMGCは創立35周年でした。動力機をメインにすえた、わが国滑空界にあっては特異なクラブです。総計の飛行時間にせよ、着陸回数にせよ、年間資格取得者数にせよ、その活動範囲にせよ、群を抜いて多いにもかかわらず、また、一見いわゆるはちゃめちゃな活動が続いているにもかかかわらず、さらには確かに「あわや」の事例もあるものの踏みとどまり、創立以来フェイタルな事故はありません。それがないからこそ自由闊達なクラブライフが維持される。ここでは大利根の雰囲気を伝えます。日々撮り続けた写真を、「レベル」「ホライズン」をテーマにレイアウトし、主宰者中澤愛一郎さんによる、クラブ誕生時のお話で構成しました。



擂鉢論
 「すりばちろん」と読みます。むろんクロスカントリー・ソアリング(XCS)において想定するあの円錐のことです。「届く」「届かない」の判断要素について、多数の図表(60点以上あったものから43点を掲載)を使って解説する井上喜博さんの労作です。XCSはその一歩を踏み出すことが難しい。踏み出しても、他の人に伝えることはさらに難しい。経験と気象条件に応じた着眼点がちりばめられています。



奥羽山脈のポテンシャル
この列島の中でグライダーが1,000kmを飛ぶことができる。15年前には夢であったことが、現実のものとなりました。市川博一さんが飛んだ1,038kmのレポート。同乗した稲垣政文さんの体験記、そしてアンデスと奥羽山脈の比較、さらには速度を出すことにより、次のフライトでは実績あるバロをつないだと同様の成果が期待できるとする新たな想定。探求が実績を作り、実績がさらなる成果を呼び込んでいく。この原稿を頂いた後、発行できないでいるうちに、本当に市川さんは1,201.3kmを飛んでくれました。1,200kmの記録飛行については、もう一つの記事として掲載予定です。でも今年、さらなる新たな更新があるかもしれません。



Chase the TJ
 2006年春に行われた池田亨さんによる九州・枕崎から北海道・滝川への日本縦断飛行。これは凄いことでありましたが、あの一連のフライトの現場マネージャーはチェース機のパイロット、平岡仙一郎さんでした。XCSが分かっている上に、日本の空の構造が自分のものになっていないと務まりません。さらにチェース機は、記録映像の撮影機でもありました。こなさねばならないタスクの量と質は、おそらくどの小型機パイロットも経験したことのないものだったと思います。その経験を物語る手記。



HpH304
 実績ある新造機が仙台で飛んでいます。グラスフリューゲルの最後の作品、304。2005年日本選手権でも実績を作りました。本稿は斉藤岳志さんのレポートですが、一度角田か霞の目に試乗に行きたいと思っています。

異常姿勢回復訓練
 連続事故に共通するのは、低空におけるスピンでした。それを受けて滑空協会では、「安全飛行大会」の名の下に異常姿勢からの回復訓練を実施。各地のクラブから教官資格者が板倉滑空場に集まり、FOXやL-23ブラニクを使い訓練を行いました。



夢を手作り・大野滑空場
 連休になると岐阜県の大野滑空場では「Rose Cup」という駆け上がり大会が実施されています。G109Bで訪れ、大野グライダークラブの活動を取材しました。

素材は滑空機のデザインの発展にいかに影響したか?
 プラスチック・グライダーが登場して半世紀経ちました。それに因み、ドイツDLR(航技研)のケンシェ博士の論文を掲載。グライダー発達史を概観します。



強化プラスチック製グライダーに就いて
 世界初のプラスチック機は、日本製でした。1955年8月、東大航空研究会と東京軽飛行機研究所が、日東紡と理研合成との協力を得て完成させたLBS-2です。主翼自体はFRP製ではなかったものの、構造上重要な主翼支柱と胴体はポリエステル樹脂を使ったFRP構造でした。往時の研究を主導した東大航空学科の林毅教授による手書きガリ版刷りの小冊子が(社)強化プラスチック協会に残っていました。また当時の写真も日東紡に残っていたので、その一部をご紹介。

沖縄紀行
 西表の伝統行事を見に大利根から飛んで行く。大利根から石垣や波照間は遠い。宮崎に至っても行程の半分も消化していない。途中撮影地は多いし、嵐にも遭う。眼下の風景の内実を語りながら、VFRのロングレンジという、「現代に残された最後の冒険」を物語る詳細大リポート。



卒業生の春、新入生の春
 滑空への入口として最も多い例は、大学入学式後の部活の新人勧誘作戦ではありませんか。『滑空への招待』を発行し、多くの大学航空部の新勧作戦で使われるというので、その様子が見たくなり、昨年春に関西も含めて7大学を回ってみました。さらに今年の妻沼の全国大会。良好な気象条件が予想できた日に行ってみると、10年前とは様相が全く異なっていました。ディスカスばかり。でなければLS8?。木製機はka6の1機。24kmの周回に16分だと? 今回の全国大会出場機を全機収録するとともに、田中綾美さんに「春」をテーマに書いていただきました。いつかこのページを拡大したような本を作ってみたいです。



101年目の3秒
 ライト兄弟の初飛行から100年を記念して、西日本航空協会では飛行可能なレプリカを製作し、実際にフライトさせました。残念なことに、オリジナルの飛行記録に優る飛行時間とはなりませんでしたが、とりわけその細部において、図面を見ただけでは判明しない、実際に作って飛ばさなければ分からない多くのことが分かりました。製作の初期段階から撮影させてもらい、何もないところから、ライト兄弟がひとつづつ解決していった苦労をしのびました。101年目の飛行実験で機体は壊れましたが、現在修復され、再度の走行試験が行われるそうです。



そのほかにも掲載予定の記事があります。ぜひ、お楽しみに。



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