いま、地方都市を歩くとどうだろう、商店街の店舗がつながって開店している街路は、まずないといっていんじゃないだろうか。
人々のさんざめきがあっておかしくないのに閑散として、この街は何で食っているのか、人ごとながら心配させる風景になっている。実際に抜けた歯のように、次から次へと閉店した店が現れる。
シャッターが閉まっているのみならず、場所によっては取り壊されて、不動産会社の管理地になったり、よくても駐車場になったりしている。不況もきわまった感じだ。
翻って東京はどうか。壮大なビルの建設ラッシュではないか。刻々都市景観を変えている。
仕事場の近所の汐留には、いくつかすでに開業しているようだが、電通、資生堂、日本テレビ、ロイヤルパークホテル、四季劇場などが移ってきて、ビジネスとショッピングの一大拠点に生まれ変わりつつある。
12月に開業した都営地下鉄大江戸線の駅や、お台場方面へのゆりかもめの駅もある。この春にはあらかた完成するらしい。
汐留めから芝方面を見ると、あの東京タワーが埋没して見える。出来たころには高層ビルなど1棟もなかったのだ。
この場所は、ほぼ1年前にも撮ったが、ちょうど9.11テロの影響で、アメリカ大使館を中心とする半径2nm、高度5,000ftが立ち入り「自粛」空域となっていて、飛ぶのは大変だった。
半径2nmは、ほぼ山手線新橋駅あたりまでをカバーしており、羽田のレーダー(TCA)に見守られての空撮で、「あと200mで空域に入ります。ただちに旋回してください」などと言われつつ、そうでないと撮れないため、ぎりぎりまで頑張ったのだった。
品川も変貌しつつある。駅の海側にいくつもの新しいビルが建った。三菱自動車などが移ってきて新しい三菱村が生まれるようだが、新幹線の新駅も作られ、JR東海はこの秋から品川始発の「のぞみ」を大増発するのだそうだ。
品川駅周辺、おそらく駅舎から南側(大井町方面)は、1/10万のヘリコプター用?「首都圏詳細航空図」を見ると明らかだが、羽田の管制圏・特管区に入っている。
南側からでないとビルの撮影も逆光になってしまうから、事前に空域立ち入りの申請をして、受理番号をもらっての空撮であった。
北東側を見ればレインボーブリッジや晴海、お台場が見えるが、南東方向はまさに羽田のRWY34Rの延長線上で、しかも近く、なかなか緊迫感がある。
六本木はどうか。旧テレビ朝日の一角に、六本木ヒルズという壮大なビルが生まれつつある。みれば、昔懐かしい旧防衛庁も更地になっている。こちらにも壮大なビルが生まれるのだろう。
見通す緑地は神宮外苑(絵画館がある)、その先に池袋のサンシャインビルなどが見える。このビルごしに霞ヶ関・皇居方面を見ると、芝にも、山王にも、やはり新しいビルが増えている印象だ。 |
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汐留・芝 |
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六本木・外苑 |
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溜池・皇居 |
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汐留・霞ヶ関 |
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品川・晴海 |
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六本木・霞ヶ関 |
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