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5月4日は、韮崎からグライダーが10,000ftに上がれる条件ではなかった。前日のように金峰山上空で待機したが、渋すぎて難しいので、霧ヶ峰経由飛騨に行くことにした。午後遅く条件が好転すれば、アクシオンのグループを、大利根への帰路に上空で捕まえることもできるだろう。

美ヶ原の上、11,000ftでデュオディスカスを撮り、松本空港上空を高々度で横切って、乗鞍を越えて飛騨FLT SVCにコンタクト。
「あれぇ、瀬尾さん?」
飛行中のウェーブ・ソアリングの2177、SF28からの声だ。関西弁はトクちゃん。ならば空撮しよう。
「槍で集合して、穂高の西面をなめていくところを撮ろう」
行きがけの駄賃といった一仕事をして飛騨に降りた。

20Lのハイオクを補給し、中航連のピストに行き、在空機を追いかけて空撮することを伝え、離陸した。

ツインUアクロ、シーラス、DG-500Mを残雪の北アルプスを背景に撮り、安房山から梓湖、松本空港上空を経由し、霧ヶ峰滑空場で旋回のローパスをして大利根に帰ってきた。

5月5日
今日は連休最後の日。
やっぱり飛行場に行くことになったが、4月27日以降25時間も飛んでいて、もういいか、飛行場ではBBQ大会もあるというし、とペースダウン・モードになっていた。

しかし、遠出することにブレーキをかけただけで、機体の空撮は大利根でも行った。なにせ、超安価な中古ファルケが飛び始めている。通常のSF25Cではなく、45馬力の25B。しかも、被曳航フックつき(現在はプロビジョンのみ)なのだ。

昨日、飛騨からの帰路に上空で立ち寄った霧ヶ峰に行くには、これはうってつけの機体なのだ。あそこは高地にあり、その分、離陸するには長い滑走路が必要だが、滑走路長は短かく、G109Bでは、着陸できても、よほどのことがなければ離陸にはリスクが伴う。

このファルケならば、被曳航装置を使い、ウィンチで上げてもらって、上空でエンジン始動、そのまま帰路につくことができる。怪しいとすれば、ぼく自身のウィンチ経験の未熟な技量のみだ。だから、関宿で試験を兼ねて練習した後、きっとその保証のある誰かと行くことになるだろうけど。

また、大利根では、プハッチが練習機に加わった。詳しいことは知らないが、どこかで全損となった機体をJMGCの技術陣が直したものらしい。
「何でこんな機体を着陸で壊すんだろうね?」
試乗した教官陣の強い印象だ。

最近の大利根では、実際のところピュアグライダーの増加が著しい。今日はKa6Eも飛んでいたし、しばらくすると、ディスカスもここをベースに飛ぶようだ。1-26もレストアされ、時折飛んでいるし、そのうちシーラスも姿を見せるだろう。


月に1回、筑波山上空5,000ftまで曳航してくれるなら、中禅寺湖や那須さえも視野に入る、と移ってきたASW20もある。そのために、通常の曳航機タイガーカブではなく、スーパーディモナもフリートにある。

SF28 槍ヶ岳


DG500M


SF25B


Ka6E


プハッチ


C172


編隊飛行

モグラ曳航ならば、遠出しておっ放すこともできるし、曳航パイロットもたくさんいる。そしてクラブハウスには、大利根を起点にする300kmのコースも貼られている。

また、クラッシックなセスナ172も戦列に加わっている。NとかPとか、サブタイプのない、垂直尾翼に後退角のない、40数年前に作られた最初の型だ。コンチの6気筒が搭載されている。ボス中澤は、セスナ172は大嫌いだ、と言っていたが、これは172にカウントされないのだそうだ。機体もどことなく小ぶりで、操縦感覚も軽く、雰囲気がおしゃれで、みんなに好評だ。この機体にはハンドラダーも装備されている。クラブの帳場を預かるミユキさんが、これで今日ソロに出た。

個人的にはなかなか忙しく、こうした大利根の新しい機体に乗る機会がないが、せめて所属機の写真だけは撮っておきたい。それが今日のタスク。カブの後席に乗って、つぎつぎに撮った。

さて、夕刻、飛ばせるだけ機体を飛ばして大編隊飛行を撮るか、ということになった。JMGCのホームページの写真も、今までのは曇り空だし、この際、新しくしたらということになった。

で、どんな「大編隊?」
曳航機カブ+プハッチ+スーパーディモナ+RF5+G109B+SF25B+C172、たしか7機だったと思う。撮影機はG109Bで、パイロットは、連休中の累計で5時間以上の編隊飛行をこなしたユカちゃん。一瞬にして搭乗者を割り振り、編隊の各機のポジションと会合場所だけ決めて、次々と離陸。特管区と下総管制圏を避け、竜ヶ崎市街上空3,000ftから南下した。

飛行場はこのときモヌケノカラとなったが、JALの社員クラブのパイパーが調布から練習飛行に来ていた。タッチ&ゴーをする生真面目なボイスが聞こえていたが、こちらは大編隊の交信だ。毒気に当てられたのではないかと、ちょっと心配。

そして大利根JMGCのHPの表紙が変わった。JMGCの中澤さんは、クラブ向けにこう書いた。
「マー、よくも多機種で、、、、、、、航空会社の一般的な原則は、機種をなるべく統一するのですがね。大利根の最近は、ますます日本離れしています。気分はアメリカです。基本的には楽しく飛びましょう。やくざなふりをして(知識と技量とセンスが無い本当のやくざになってはだめですが、と言って、四角四面のつまらないパイロットにはならないように)楽しく飛びましょう」

「面白全部」の空を、目一杯楽しみたいと、ぼくも思う。

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