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4月28日
今日は大阪だが、朝寝坊から始まった。飲み過ぎだ。

八尾空港の駐機場は、9時までに空ける約束だった。でも、どうやっても9時離陸は無理だ。

それよりも何よりも、どこへ飛ぶかが問題だった。今日は一人だし。

室戸? あそこもいいが、初めての撮影地ではないし、室戸まで行けば、あそこはalmost高知で、やはり高知となれば、美味い鰹のタタキを食いたくなる。とすると夜だし・・・・・。出雲? 次号の「俯瞰する旅・西日本編」には書かせないが、でもなぁ。

簡単に言えば、29日の天候如何なのだ。下り坂は分かっている。でも、いつから雨か、いつからVFRが出来なくなるか。

そんなことから、これ以上西に行くのは愚に思えた。単純に大利根に帰るか? でも、帰っても飛行場は休みの日で、誰もいそうもないし、何か実のあること、成果を持って帰りたいところだ。

選択肢が限られた中で、ポッと閃いたのは、高気圧ど真ん中の天気。今日ならば、また北アルプスでグライダーの空撮ができるかもしれない。案外、昨年のヤーナスの空撮日よりもいいかもしれない(TP09参照)。被写体は、市川展グループのLS8だ。

じつは、昨年のヤーナス空撮の後、今度はピュアの単座機でやろうと話をしたのだ。次はマージンのないピュア・グライダーでやろうと。しかも山梨の韮崎から上がって来るのだ。

そして、できれば立山の室堂平や剣岳といった、日本海を望む、したがって海風の影響も受けやすい地点まで行って撮ろう、帰路には、北アルプスの西面もなめて、という話だ。

TPの山岳空撮も、このように年を追うごとに、内容が深化している。


誰もやったことではないから、自他共に許すプロ同士であっても、じつは何年もかけて、ステップ・バイ・ステップでやっているのだ。その辺も分かってもらえると嬉しいのだが。

八尾の管制情報官室から市川君に電話。彼も、北アルプスの深部に行けそうだ、と予感していた。今日は丸山君のLS8と2機で向かうという。

静岡空港工事現場


根尾から板取、山も春


岐阜県板取村


荘川村山桜

しめしめ、という感じだが、じゃぁ、空撮要員(右席パイロット)は、どこで「調達」したらいいんだろ。人を選ぶし。

飛騨、かな。LS8を北アルプスで要撃するには、離陸地は飛騨がいい。中航連も合宿中だ。で、中航連の伊藤さんの携帯に電話。つながらないので飛騨農道空港の事務所に電話。

ちょっと呼んでくださいますか、とお願いして、電話口に出てもらった伊藤さんに簡単に事情説明。ウチのパイロットをやってよ、お願いね。

人を得ると、次は時間管理。何時に飛騨到着、何時に再離陸、何時間の空撮、飛騨に戻って伊藤さんを降ろし、燃料を補給して、また離陸。

それは何時? そして飛騨−大利根の所要時間は?

大利根帰着が日没前になるように、瞬時に時間割を計算し、決める。最大効率を引き出す時間割が、この日1日のフライトを決定づける。

たぶん、こうしたところでモノをいうのは経験だ。改めて計算などしていたら、離陸時刻は20分とか、遅れてしまう。

条件整備が終わって、エプロンに急いだ。

八尾から飛騨までは、むろんダイレクトに飛ぶが、そのルートは、生駒−大津−近江長浜−岐阜の根尾(しめしめと思った。かねてより撮りたかった根尾谷断層の1コマを撮りたかったからだ)の北−白鳥(長良川の上流だ)あとは山だけの地帯・・・・・・。

途中、根尾の狭い谷の中で低層に降り、あ、なるほど断層だ、と分かる写真を撮って、飛騨農道空港に急いだ。根尾から先といえども、あの山中、3,500ftに上がることはなかったから、うねうねとケモノミチをいくようなフライトだった。

残雪の斜面に山桜?が咲いていたところがあって、寄り道し、ひとしきり季節の撮影を楽しんだ。

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