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29日は、福井へ飛び、レンタカーを借りて、いくつかの博物館の下見に行く予定をしていたが、午後の天候の保証がなかったから、霧ヶ峰でローパスして大利根に帰った。

予想に反して1時間41分で帰投できたため、小休止の後、昼前に板倉へ。クラブクラス選手権の公式練習日だし、あのNimbus4DMも空撮しておきたい。

で、板倉から小山まで、Nimbusを追っかけた。
きりきり旋回しないグライダーも、ほんとうにいいもんだね。

30日はOFF。「連休後半、北アルプス、南アルプスを飛ぶグライダー・パイロットの皆さんに」と題する呼びかけを「戦うグライダーBBSに」書いた。

明日、5/01に天候が回復すれば、大利根から再び飛騨に向かいます。最悪、5/02の午前中には、飛騨入りできると考えています。

5/02および5/03の午後は、槍・穂高あたりで上空待機しています。早い時間なら、霧ヶ峰周辺(蓼科、八ヶ岳)にいるかもしれません。飛行中の機体の空撮をしたいと考えています。122.6で、JA09AWを呼んでください。応答がない場合は、一応、飛騨FS(飛騨ピスト)130.75で、09AWが地上にいるかどうか、確かめてください。上空にいて、コンタクト出来次第、飛行エリアに急行します。

現在地は山岳の名称か、松本空港から何度何マイル、および高度で教えてください。ジョインナップできたら、可能な限り真っ直ぐ飛んで下さい。基本的に、あなたの機体の右後方から追いかけます。


その時、デリケートにサーマルを探されると、被写体機がふらつくように見えて近くに寄れません。高度が低下したりする場合、必ず我慢の限界が来る前に、教えてください。西斜面で南下するコースをとれれば、逆光にならず、カレンダー用の美しい写真になる可能性があります。

安全に対する細心の注意をもって、ダイナミックな楽しみを両立させて、印象に残る写真を撮りたいと考えています。うまくいけば、グライダーによる山岳案内、なんていう次号TPの記事を作りたいと思っています。よろしくお願いします (たじ〜、原稿、大丈夫だろうねぇ) 


5/02は、インプレッシブな日だった。JMGCの飛騨合宿に参加する本体より早く、大利根離陸07:01。

離陸時は快晴の天候。だが、入間の東から蓼科までは、トップ6,500ftの雲海。上に上がるしかなく、じっと我慢のクライム。西に進むと、富士山の頭、浅間、八ヶ岳、南アルプス、北アルプス、とパノラマの展開のように、山々が姿を現した。

北アルプスは、しかし11,000ft前後に逆転層があって、黄砂か、どこかの噴煙か、汚れた層が漂っていた。いつもは目立つ槍も、そのピークをなかなか見せてくれない。

穂高と乗鞍の間の安房峠を抜ければ、飛騨エアパーク。だが、黒部源流から北上し、立山・剣でしばし撮影し、早立ちの分だけ仕事して飛騨に向かった。2時間23分飛んで、飛騨に着陸。

小1時間休んで、今度は能登半島の付け根の漁港、氷見へ。次号TPの「食い物」特集のひとつの軸になるだろうと、定置網や町並を撮って、富山へ。富山空港ターミナルで鱒鮨を買って、12:36飛騨に戻る。


その前、飛騨古川上空からフライトサービスを呼び、農協スタンドにハイオクの配達をしてくれるよう依頼してもらう。

慌ただしく昼飯をとり、燃料の配達を待つも、スタンドはちっとも持って来ない。しびれを切らした中航連の伊藤さんが、麓に下りてガソリン缶を持ってきてくれた。だが、40L欲しいところ、半分の1缶しかない。配達要員もいなければ、2缶あるガソリン缶のひとつは別の燃料が入っているのだそうだ。しゃあねぇ、これで行こうと思ったら、伊藤さん、もう1往復してくれた。感謝感謝。

その間に、韮崎から離陸し、北アルプスに接近する市川ヤーナスから、何度もポジション・レポートが入る。いつ、撮影飛行のジョインナップができるのか、という問い合わせ。

Nimbus 4DM


霧が峰滑空場


立山


立山・称名川


八ヶ岳


氷見


北アルプス・ヤーナスs


槍ヶ岳・ヤーナス

13:44離陸。安房峠から上高地の斜面を使い、必死に10,000ftの空へ。500ft/minでクライムしても、20分近くかかるということだ。気は急くが、なかなか上がらない。乗鞍にはコンバージェンスがあるというが、機体は重いし、谷筋には十分な風もない。常念岳の東、大きな雲の下でヤーナスと合流。

穂高・槍、三俣蓮華、野口五郎、薬師、といった北アルプスならではの山々を背景に、編隊飛行をしながら機体の空撮。高度高く、雲近く、岩肌近く、なかなか緊張するシチュエーションではあったが、ようやく槍ヶ岳をなめて飛ぶグライダーが空撮できる日が来たんだ、という感慨があり、久しぶりに夢中で撮った。

持って上がった36枚撮り20本入りの箱を撮りきったことからも、その集中度が分かってもらえると思う。そして、たぶん、日本で撮られたグライダー写真で、これだけのスケール感を物語るものはないだろう、という自信もある。連休明けの現像が、怖くも楽しみだ。

被写体機の市川+廣常、撮影機のスダチ、かかわったパイロットに感謝。1時間以上にわたる高空での密接編隊(1/3は50mm標準レンズで撮っている)は楽ではない。スダチの手の平は真っ赤になっていたが、ともかく、みんな疑念なく、まかせておけるのが素晴らしい。

飛騨着陸15:49。この日の飛行時間のトータルは、6時間と1分。

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