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FLIGHT LIFE
FLIGHT LIFE 投稿文
FL01


無題
「ういたっ…」と、いつも思う。加速度を感じていた体が、瞬間、重力から無責任に解き放たれる。メインギアが地面を離れる瞬間、まだ速度ののらないグライダーはとても不安定で、飛んでいるとはとてもいえない。キャノピーを閉めてから地上滑走中、ずっと張り詰めていた緊張感から解き放たれてしまった心と体が感じるのは、グライダーの不安定感と同じ、うれしいような、こころもとないような、浮き足立った感覚だ。
 私たちは、地上で生きるようにと定められた。 
「人間は 空を飛ぶことが できない。」
 だから、離陸の瞬間から離脱までは人間が鳥になる為のイニシエーションのようなもの。多少の違和感は当然だ。ウインチから伝わる鈍く重い振動、速度計の針が大きく動き、景色は下へ流れる。グライダーと自分が、飛ぶための力をたくわえていく。
 空の一点に吸い込まれるように昇っていくその機体に、不安げな様子は見られない。空気をしっかりつかまえたグライダーは、そう、空を飛ぶことができるのだ。
2007.12.29up


ASK21 TAKE OFF
前席に訓練生、後席に教官を乗せてASK21が離陸する。厳しくも美しい、「自分の空」への出発である。訓練生は高度計と速度計とをにらみ、かつ自分が飛び出してゆく前方、自分の手足となる翼の舵に神経を張り巡らせる。グライダーの離陸は高速、急角度で独特の迫力を放つ。パイロットにとっては日々の成果を出す緊張の舞台への出発であるが、地上にいるクルーにも離陸を見上げて思うことがある。例え部活で辛いことがあっても、上がってゆくグライダーを見上げる時には全て忘れられ、自分が航空部に入った時の情熱を再認識する。「さて、俺の搭乗はいつ回ってくるだろうか。待ち遠しくて仕方が無い」
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