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空撮カレンダー『火山日本/2010』

8月中旬から発送開始の予定です。
定価1,800円(9月末までのご注文は1,500円で販売)+宅急便代引き送料
ディスカウントも設定しました。文末をご参照ください。
TP12の編集後記にこんなことを書いた。
 物理的に撮影可能な180万年以降に誕生した第四紀火山を全部撮る、というタスクを自分に課した。海底火山やVFRでは飛べない洋上遙かにあるものもあるから、280〜330座が対象となるが、それを全部ということである。聞けば火山学者も「全部」を見た人はいないらしい。火山は、この国の始原や民族性にもかかわるであろう存在だと思いながら過去10数年撮り続けてきたが、今回はなるべくデジタルで撮り直そうということでもある。
 山岳の撮影は面白い。エンジンの有無を問わず山岳ソアリングそのものだからだ。いかに素早く山頂の2倍の高度に達するか、そこではかなり真剣に操縦技術を駆使するのである。それができると、発見も多い。
 浅間山の北東側でウェーブに乗り、6,000ft〜16,000ftの、水平面では5kmそこそこしか動かない、まるでタッチ&ゴーのような縦の長円形を何度も描いて飛んだのは、かれこれ20年近くも前のことだ。
 火山写真は、航空機写真といった特殊な分野ではなく、きわめて一般的な世界で評価を受けるものだろうと思う。そうした場で耐えうるものができるかどうか。今やらないでいつになるという思いがあるし、ひとつのスタンダード、ボクの眼といったもので通して集められれば、それなりの価値が出てくるのではないかと思ったのだ。
 そして、少しは火山のことも知りたいと、火山を愛でる火山ファンのネットワーク「日本火山の会」(http://kazan-net.jp/)にも入った。MLで少しずつ火山の空撮写真を紹介するうち、こんな書き込みがあった。
「さて、火山のカレンダー2008年版を昨年の今頃、購入し、いま12月、最後の1枚をながめています。私は、火山学会の会員にはなっていません。 2009年版は発行されないのでしょうか。発行元にはこだわらないから火山のカレンダーがほしい、と思っていますが、どなたかご存じないでしょうか」
 日本火山学会は、わが国において世界で初めて1932年に設立され、火山学およびこれに関連する諸科学の進歩、それらに関する知識の普及などを目的とした火山に関する学会である。
 日本火山学会が発行していたウォールカレンダー『躍動する地球』が2009年版以降は発行休止となり、代わるものがないならば、今まで撮りためた写真を使って、空撮火山写真をウリにする新たなシリーズを作ることができないだろうか、紙媒体のカレンダーがないのは愛好者が寂しいだろうと「日本火山の会」の協力を得て、『火山日本2010』を作ることにした。ぜひご覧いただきたい。
なお、火山の解説は、日本火山の会の竹内晋吾、大石雅之、上野龍之、新堀賢志の各氏にご執筆いただいたものです。
火山カレンダー撮影記
 カレンダー本体における各火山の解説は、専門的な見地から「日本火山の会」の竹内晋吾、大石雅之、上野龍之、新堀賢志の各氏がご執筆いただいた。ここではカレンダーに掲載した各火山写真についての撮影者の印象を記しておきたい。
表紙:富士山宝永火口
 最初はやっぱり富士山だろうなぁ。エンジンの力+強い北西風が北西斜面に当たるのを利用すると、火口を見下ろせる、搭乗者に酸素が必要な高度まで上昇可能です。でも、山頂火口は富士山らしい優美さがなく厳しい風景です。典型的な成層火山の姿とともに、最も新しい火口を眺めるのはどうでしょう。
1月:浅間山
 山岳を越えた強い風が、大きく上下に波動するウェーブ現象を使い、浅間の全貌を見下ろせる高度5,000mに上がりました。色を抑えたモノトーンで冬の火山の清新さを出せないかと考えました。
2月:御岳山
 24時間運用の中部国際空港の誕生により、黎明の山岳撮影が可能になりました。未明の4時27分に離陸し、漆黒の伊那谷を行き、北アルプスで夜明けを迎え、日の出45分後に高度3,100mから、雲のベールをかぶりつつある御岳をとらえました。
3月:八丈小島
 伊豆諸島最南の空港のある島が八丈で、その先、青ヶ島までは飛びました。ベヨネース列岩、須美寿島、鳥島、なども行きたいですが、使用機の性能も法規制もあって飛べません。火山の断面をあと一息で見せてくれそうな小島は、以前は有人島で耕作地の名残も見えます。
4月:長尾山(富士山)と青木ヶ原
 巷では春真っ盛りですが、標高の高い山岳は冬が続いています。冠雪の高山を避け、始まった春を求めて富士山の裾野を徘徊しました。大樹海と、山頂部を凹ませた小さな火山群、日本離れした風景です。
5月:桜島南岳火口
 利根川河川敷の飛行場を離陸し、高知で給油と食事を短時間ですませ、薩南の島の撮影をしました。合計9時間に及ぶフライトをこなし、日没の鹿児島空港にアプローチする直前、珍しくも噴煙のない桜島に立ち寄りました。南岳の火口底に赤いマグマの点が見えました。 
6月:薩摩硫黄島
 盛大に噴いている火山は、いつ見てもドラマチックです。特に離島では、その感はひとしおです。背後にかすかに屋久島と口永良部島が見えています。湿度ある夕刻でしたが、デジタル写真用現像ソフトの進歩により、見たはずの風景がコントラストあふれて再現できました。
7月:雌阿寒岳
 この山は、際限なくさまざまな様態が撮れる火山で、小火口もいっぱい。1コマで雌阿寒を語ることは難しく、いつも上空での滞空時間が延びてしまいます。 色違いの青沼・赤沼の両火口も不思議です。
8月:渡島大島
 奥尻島の南約62kmにある無人島。撮影日の離陸地函館は雲多く低く、有視界飛行ぎりぎりの飛行条件でした。現地に気象条件を聞くこともできず、「行けば必ずいいことがある」を信じて飛んでいくと、この島だけに雲がない。孤島のフレッシュな火山風景に感動しました。
9月:草津白根山
 湯釜が当然主役でしょうが、このエリアには、明らかに火口という凹みがいっぱい。視程の良い日に上空で旋回すれば、遠景には苗場、高社、妙高、四阿、浅間、赤城、武尊、燧など、いくつも代表的な火山が視野に入ります。上昇気流も強く多様で、飛んでいても楽しいです。
10月:平山と遠望する大雪山
 大雪山系が層雲峡によってちょっと途切れてその北東側、これ以外の命名はないんだろうな、と思わせる平山があります。9月下旬はもう晩秋で、色づきの見事さを友人に語ると、ならばと彼も1週間後に飛んで行きました。でも、吹雪いた後で白銀の世界だったそうです。
11月:口之島燃岳火口
 離島ファンとしてトカラ列島には何度も行ってますが、噴く諏訪之瀬島や最南の無人島横当島などに集中しがちで、最後まで撮り残したのがこれです。超低空飛行して、殊の外新鮮な割れ目をとらえました。
12月:黎明の阿蘇山
 沖合に移設された北九州空港は、小型機でも制約なく24時間運用が可能です。これにより夜明け前の九重・阿蘇の空撮が可能になりました。モルゲンロートの雰囲気を漂わす日の出25分後の阿蘇です。外輪山カルデラには漂う地霧、32分後に沈む丸い月。
 さて、販売についてはいくつかディスカウントを考えています。グライダーとは異なり、火山はなにぶん馴染みの薄い世界ですから、発行自体が冒険です。
○ 印刷製本というイニシャル・コストを早期回収するという見地から、9月末までの早いご予約については単価を1,500円といたします。
○ ご友人へのプレゼントなど、複数部数をご注文くださる皆さんには、販売全期間を通して、2冊目以降を単価1,500円といたします。送料は1冊の場合と同一です。
○ またグライダーファンにも火山の面白さを知って頂きたく、TP12をお買い求めいただいた個人の皆様で、その後、大判グライダーカレンダー『We LoveSOARING』とともに『火山日本/2010』も小社の直販一括発送をご希望いただいた場合は、10月末日までのご注文にかぎり送料無料といたします(発送は『We LoveSOARING』の発送開始後となります)。
 いずれも精一杯の料金設定です。ぜひご愛用下さい。

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