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/ハードカバー、246×189mm
全128ページ 英語
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(PETER MALLISON & MIKE WOOLLARD)
曲技指向のパイロットのみならず、クロスカントリー指向のパイロットにとっても、必携の1冊!写真、線画、など理解を深める素材が多く、「読める」一冊に仕上がっています。
著者たちは、むかし資格取得の後RF-4Dに親しみ、アクロに興味を覚え、滑空曲技ポーランド選手権者であったジョセフ・ソルスキーの主宰するコースを受けて閃きを覚え、現在英国で滑空曲技の教習を行っている人たちです。
本書は、彼らが教わったこと、教えて知ったことを基盤にし、1.安全に対する考察/2.飛行領域/3.グライダー・デザイン/4.アレスティ(曲技記号)といったセオリー、そして当然、飛行の方法(初等中等課目11、上級科目7)といったことに言及していきます。滑空曲技の、安全面と基本的な主題について、総じて理解しやすく書かれています。
滑空曲技の本は、今までなかったわけではありあません。しかし、実際にトレーニングを受ける人が現場で参考にするような、かなり粗い内容のものでした。
そういったものは実際に即して教えを請う場合はいいのですが、純然たる書物としてみると物足りない部分が多くありました。
重要なことは、滑翔が飛行の究極であるのと同じように、曲技も、いかに精密に機体を制御するか、といった意味で究極であるという事実です。
わが国でも、旧態たるパイロットがグライダーの曲技を見せてくれることがありますが、見るたびに、ぼく自身は嘆かわしささえ感じます。
どうした点がそうかというと、基準の見えない、「独りよがりなアクロまがい」が多すぎる、といった点です。
その意味では、わが国では、ラジコンの曲技関係者に教えを請うのがいいとさえ思います。ラジコンの場合は選手権の数も多く、操縦者も審査員も客観的に機体の動きを見ていることに慣れていますが、操縦者が機体に乗り込む実機では、地上で審査員の目で客観視する第三者がいないことが多く、とりわけグライダーでは、操縦者がベテランであるという「名声」が課目の達成度を決めてしまうからです。
そして、見ている周囲の人たちは評価の基準すら考えに及びません。嘘だと思うなら、彼らのループが、どんな機体で行っても、本当に真円かどうか、それだけを判断しても良いと思います。
基準は何か、軸線はどこにあるのか、同じ土俵に乗ることとは何か、国際的な場で土俵が何かを知ることが、スポーツを行う場合の第一歩です。十分に、知識としてグライダー・アクロとは何かを知っておかねばなりません。そうしたことの理解の第一歩として、本書を理解の糸口にされることをお勧めします。
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